JOGやLSDに慣れてきたら、’距離走’でさらにフルマラソン完走するための「脚作り」を強化していきましょう。
距離走は20~40㎞の距離を一定のペースで走るトレーニングで、フルマラソンを完走するために欠かせないトレーニングです。
練習である程度の距離を走っておくことで、42.195㎞という距離に対する抵抗も薄れて、
レース当日も極度の不安になることはありません。
また、繰り返していくことで徐々に走る距離やペースが上がっていくことば数字として表れるので、
成長を感じることができてランニングがますます楽しくなりますよ(^^)
距離走とは?
明確な距離の定義はありませんが、一般的には20~40㎞程度の長い距離を走るトレーニングです。
一定のペースで長い距離を走ることで、スタミナが向上したり脚(土台)が作られていきます。
そうすることでフルマラソンに対する耐性ができ、レースでも終盤の失速を防げるようになっていきます。
レース前がJOGやLSDだけでは、レース感覚というのが正直養われません。
距離走で実践に近いトレーニングをおこなうことが、本番での快走に強く結びつくのです。
ちなみに、18年の東京マラソンで当時日本記録を達成した設楽悠太選手(Honda)は、
距離走を30㎞までしか走っていなかったそうです。
大体のエリートランナーは40㎞走やそれ以上走っているケースが多いのですが、
やはり人それぞれのやり方があるようです。
どんな効果がある?
では、この距離走によってどのような効果があるのかを解説していきます。
①フルマラソン完走に必要な体力、脚力が高められる
特に初心者ランナーの場合、足ができてくるまでは1回走るだけで疲れが溜まります。
ただ、長い距離を繰り返し走ることによって体が慣れていくことで、スタミナや42.195㎞に耐えらえる
足が作られていきます。
一気に距離を伸ばしていこうとするとケガなどの落とし穴が待っているので、少しずつ距離を伸ばしていくのが大切です。
②心理的な余裕ができる
走れる距離が伸びれば伸びるほど、自信がつき精神的な余裕がうまれてきます。
レース直前に「走れるかなぁ」と不安になって、いつもやらないことやってみたり、
ヤケクソになって前半からガツガツ攻めた走りをフルマラソンという種目でやってしまうと、
後半一気にペースダウンして大変な目に遭ってしまいます。
そうならないよう、レース数ヶ月前から余裕を持ったスケジュールで取り組んでおけば大丈夫です。
距離走の取り組み方
次に、実際におこなう際のペースや頻度など、距離走の取り組み方を解説していきます。
レースペースより遅く、LSDより速いペースで走る
ペースは、目標としているレースペースより遅く、LSDよりは速いペースで走ります。
レースと同じペースで走るのは負荷が高く、疲れが残ると翌日以降のトレーニングが思うようにこなせません。
また、LSDほどのペースでは強度が低いため、さほどレベルアップが見込めません。
1~2週間に1回の間隔でおこなう
長い距離を一定のペースで走るということは、体への負担も大きいため1~2週間に1回ほどの間隔でペース走をおこないましょう。
頻繫にやっていては、この練習をおこなうたびに数日休養したりすることになり、
継続したトレーニングが難しくなります。
また、疲れが残っている状態で負荷がかかると特に初心者ランナーにはケガのリスクが高まるためオススメできません。
少しずつ距離を伸ばしていく
最初は20㎞からが無難です。20㎞という距離を2~3回走ってみて、
余力があれば次回は25㎞、30㎞と少しずつ距離を伸ばしていきましょう。
42.195㎞走るために、焦って距離を一気に伸ばすのはリスク大です。
故障の原因になりかねないので、それだけは控えてくださいね。
長くても3時間まで
設定した距離を走り切るトレーニングも大切ですが、フルマラソンの目標タイムが4時間や5時間以上という場合に、
練習でも同じように40㎞走をおこなうと本番に近い形になってしまうので、長くても3時間までの
トレーニングにしましょう。
それ以上無理に走ると回復に時間がかかり、その後のトレーニングが思うようにいかなくなってしまいます。
30㎞走と決めていても、3時間を超えた場合は勇気を持ってそこでストップしましょう。
練習で頑張ることも大切ですが、1番大切なことは本番を絶好調で迎えることです!
まともに練習できず本番に臨むようなことだけではゼッタイに避けましょう!
距離走をおこなう時の準備とメンテナンスへの意識
距離走は、精神的にも肉体的にも消耗するトレーニングでつい走ることばかりに意識がいってしまいますが、
実施する前に準備すること、終わったあとのケアをしっかりおこないましょう。
①水分補給や補給食の準備
長丁場になる練習なので、体力や気候に合わせて水分やエネルギー補給をしましょう。
どのタイミングで取るかは色々ありますが、レースでは大体5㎞毎に給水所があるので、
練習でも5㎞毎または20~30分置きに摂取しておくと、より本番に近い形で取り組むことができます。
ランニングバックやウエストポーチに入れて走るor周回コースや往復コースにしておけば、
1人で走っていても補給することが可能です。
パートナーなどにサポートしてもらえるなら、目的地を設定して走るのもアリですね。
②体のケアはしっかりと
トレーニング後は、疲労が残るのでしっかりとケアをしましょう。
ストレッチやプールなどでもいいですし、治療院で体を診てもらうのもいいでしょう。
「疲れて何もしたくない」という気持ちも分からなくもないですが、何もせずじっとしているほうが
疲労が抜けにくいものです。pointは血液循環です。
まとめ
冒頭にもお伝えしましたが、フルマラソンを走る上で距離走は欠かせないトレーニングです。
初心者ランナーさんは、まずJOGやLSDで15㎞程度走れるような体を作りましょう。
それができずに距離走にトライするのはやや無謀です。
初めての場合はどうしても不安があると思いますが、
スタートラインに立った時に笑顔になっていれば大丈夫です!
それだけトレーニングを積めてきたということですから。
そのためにも1つ1つのSTEPを踏んで、レース本番を迎えましょう(^^)