ランニング初心者

ネガティブスプリット(後半型)で走ると速くなる5つの理由(ワケ)

この記事では、ネガティブスプリットで走るための考え方について、

「マラソンはネガティブスプリットで30分速くなる」の著者である、

吉岡利貢さんの本を、私自身が体験した話も交えてご紹介しています。

レースで前半よりも後半にペースアップして最後まで走ってみたい方の参考になればと思います。

ネガティブスプリットとは?

レースの前半より後半のタイムを速く走ることです。

前半突っ込み過ぎて、後半に大きなペースダウンをしてしまう方は、

1度試してみる価値があるでしょう。

ネガティブスプリットで速くなる5つのワケ(理由)

①将来予測が可能な距離からペースを上げられる

②後半の失速を防いで失敗レースを避けられる

③心理的にラクだからペースを上げられる

④30㎞の壁がなくなる

⑤ペースメーカーの影響を受けない

ここからは、著書の内容と私自身の体験も入れてエピソードをご紹介します。

①将来予測が可能な距離からペースを上げられる

まず将来予測という言葉ですが、例えばフルマラソンを走っている時に、

残り10㎞あったとします。その時に最後までペースを落ちずにゴールまで走り抜くには、

どのくらいのペースで走っていけばいいのか、

自分の余力と照らし合わせる=予測することが出来れば、ペースを上げていくことができるという考えです。

私の経験上、レースで試すよりは普段の練習(30㎞走など)の中で、

何度も繰り返して自分自身の感覚を磨いていく必要があります。

②後半の失速を防いで失敗レースを避けられる

走り始めた方ほど、前半からペースが速くなりがちな傾向があります。

自分もそうでしたが・・・

このネガティブスプリットを習得すると、後半のペースダウンを防ぐことができ、

レースで大撃沈する可能性が極めて低くなります。

自己ベストを狙うだけがレースではありませんし、練習の一環としてレースでも

試してみることをオススメします。

25㎞からペースを上げていくとか35㎞まで我慢してそこからペース上げるなど、

試せる機会があれば何度もやってみるべきです。

③心理的にラクだからペースを上げられる

前半余力を残しているので、気持ち的にも余裕を持ってレースを進めていけます。

ある意味で精神的な余裕が無いと、後半のペースダウンは避けられないと言えます。

気持ちに余裕が無い時は大抵ペースの浮き沈みがあったり、1度落ちてくると

そこから巻き戻すのはかなり大変です。

④30㎞の壁がなくなる

フルマラソンを走ったことのある方は、きっと多くの方が経験されているであろう、30㎞の壁。

特に前半からペースを上げているランナーの多くは、残り12.195㎞が本当に苦痛というか

長く感じることでしょう。

私も初めて走ったレースで見事に玉砕されました。出来るならあの苦痛は味わいたくないものです。

「30㎞の壁」自体に科学的な根拠は未だ解説されていませんが、著書には次のような事が

考えられると書かれています。

・筋肉のグリコーゲン(糖質)の枯渇による疲れが末梢性疲労だとしたら、加えて注目したいのが、脳の疲れである中枢性疲労

・筋肉のグリコーゲンが枯渇する前に、運動野(脳の一部)に指令が届きにくい状態となる

¨前半から飛ばすと筋肉のグリコーゲン(糖質)の消耗が早いが、

完全に枯渇する前に30㎞を過ぎたあたりから脳による中枢性の疲労も加わる=つまり脳からの指令が弱まり、

自ら30㎞の壁を作っている¨

・逆に、前半を意図的に抑えて走れば、グリコーゲンの消耗が少なく、

脳の疲労も溜まりにくいので、30㎞の壁が存在しない

⑤ペースメーカーの影響を受けない

大会側が用意するペースメーカーですが、イーブンペースで走ることはほとんどなく、

ほぼほぼ前半が少し速いペースになりがちなので、それに着いていくと後半ペースダウンを

招いてしまう可能性があります。

なので、普段の練習から後半ペースアップすることを繰り返していれば、

ペースメーカーに頼りっぱなしになるのではなく、自分の感覚を信じて走れば、

前半から影響を受けることは考えにくいでしょう。

まとめ

総括

①将来予測が可能な距離からペースを上げられる
→ゴールまでどのくらいのペースでいけそうなのか、予測することが出来れば、
後半ペースを上げていくことができる

②後半の失速を防いで失敗レースを避けられる
→後半のペースダウンを防ぐことができ、レースで大撃沈する可能性が極めて低くなる

③心理的にラクだからペースを上げられる
→前半余力を残しているので、気持ち的にも余裕を持ってレースを進めていける

④30㎞の壁がなくなる
→前半を抑えめに余力を残していれば、30㎞の壁を感じない

⑤ペースメーカーの影響を受けない
→ペースメーカーは前半からペースを上げがちなので、あえて抑えて自分のペースで走れば影響を受けない

ABOUT ME
おしん
妻より遅くなった元福岡国際ランナーです(笑)自己ベストは2時間31分台。 2021年現在、37歳、1児の父。 高校まで野球部。その後、独学でマラソンに取り組む。いわゆる市民ランナー。 当ブログでは、初心者ランナーをメインに、これまで自分が培ってきたランニングのノウハウ、鍼灸師として痛みやケアについての解説を書いています。 千歳市のRunupという小さなランニングスタジオのマネージャー。