痛み・ケア

睡眠不足がランニングパフォーマンスを低下させる理由と改善方法

欧米の先進諸国に比べて、時間睡眠が少ないと言われている日本。

多くの市民ランナーの皆さんも睡眠不足が続いていると思います。

この記事では、睡眠不足が続くことでランニングパフォーマンスにどのような影響があるのか、

そしてどのような対策を取ったらいいのか、筆者の体験も交えてお伝えします。

睡眠不足で走った結果、ケガをした

最初に結論から入りますが、寝不足になると全然カラダが動いてくれません(なぜ動いてくれないのかは後述します)。

20代の頃、知人の結婚式で朝まで飲んで(若い時ってムリできるって本当でした。笑)、

帰宅して寝ようともせず走ったところ、呼吸はキツイし、

おまけに終盤になって肉離れを発症しました。練習内容も軽いジョギングだったにも関わらずです。

それ以来、過度な寝不足時は朝走らないことにしました。

睡眠時間が足りないと体に起こる変化

次に、なぜ睡眠不足が良くないのかを解説していきます。

人間は寝不足になることで、自律神経が乱れます。

この自律神経とは、交感神経(活動している状態)と副交感神経(寝ていたり、リラックスしている状況)の2つがあります。

では、具体的に体にどのような影響があるか。

成長ホルモンの分泌が乏しくなり、疲労回復が遅れる

寝れていないということは、交感神経が優位になっているためで、

たとえ寝ている間でも脳や筋肉が活動しているような状態にあり、

その結果、寝ている間に必要なホルモンが分泌されにくく、

筋肉や細胞の修復に支障をきたします。ということが、科学的にも言われています。

なので、せっかく良いトレーニングを継続してきても、

1つのケガで継続が困難になってしまうことで、走力が低下してしまうことはモッタイナイです。

また、肌荒れの原因にもなりますので、特に女性は気になるところだと思います。

太りやすくなる

これは、起きていると食欲を増進させてくれるホルモンがあり、

それが活発化しやすくなることで食べる量が増えてしまいます。

逆を言えば、食欲を抑えてくれるホルモンが働いてくれないということです。

これを知ったら、少しだけでも早く寝ようとか、もう少し睡眠時間を長く取ろうとか思えてくると思います。

以前、睡眠時間が3~5時間という日々が2週間ほどあったのですが、

たしかに体重が少しずつ増えていってました。

当時は理由を気にしてませんでしたが、色々調べると納得できました。

集中力、思考力、注意力の低下

脳の疲労も抜けず、軽くアルコールを摂取したかのように、

集中力や思考力が低下すると言われています。

この状態で走ったところで、良いパフォーマンスを発揮するとは到底思えませんね。

行動への影響として、普段から朝食を取りたくないとか、

全く食べない方は要注意とされています。また、運転される方も注意力が散漫となるので。

免疫力の低下

寝不足が続くことで、感染症のリスクが高まる傾向があります。

今は新型コロナウイルスで世界中が大変なことになっていますので、特に注意が必要です。

肌トラブル

女性は特に気になるでしょう。これも成長ホルモンの分泌が低下することで肌荒れなどが起こってしまいます。

悪臭の原因にもなる

寝不足で皮脂からの分泌が増え、臭いの元となる物質(乳酸など)が汗の中に含まれます。

走っていたら嫌でも汗かくので、気を付けたいところです。

改善方法

では、少しでも¨質の良い睡眠¨を取るために、筆者がどういった行動を心掛けているのかをお話します。

入眠時間と起床時間を出来るだけ一定にする

多くの市民ランナーの方がそうだと思いますが、仕事や家事で中々予定通りにいかないことが多いと思います。

なので、出来る範囲でいいので、布団に入る時間と起きる時間を一定にして、

体内リズムを調整していきましょう。

寝る前に出来るだけ食事をしない

寝る前に食べて、すぐ寝てしまうと太りやすくなります。

なぜなら、寝ている間は胃腸の活動が低下するからです。

ただただ蓄積されて脂肪へと変わりやすくなってしまいます。

胃もたれもしやすくなるので、注意してください。

ただ、どうしても空腹で中々寝れない時もあると思います。

あくまでも私のやり方ですが、水を飲むことで空腹を誤魔化したりしてます(笑)

寝れなくてもひたすら目を閉じる

布団に入ってすぐに寝れる時もあれば、そうもいかない時もあるでしょう。

そんな時でも、とにかくリラックスを心掛けて目を閉じましょう。

それだけでも多少なりとも成長ホルモンは分泌されているを言われています。

寝れないからと言って、スマホやパソコンなどをいじっていると、

かえって脳が興奮して目覚めてしまい、ますます眠れなくなってしまいます。

アイマスクや遮光カーテンで光を入れない対策をしている方もいらっしゃるようです。

大豆食品や乳製品、卵、バナナを摂取する

納豆や豆腐などの大豆食品や、牛乳やチーズなどの乳製品、

他には卵やバナナ。これらにはトリプトファンという必須アミノ酸の1つが含まれていて、

食事から摂取しないと取り入れられない成分と言われています。

上記のような食品を摂取することで、寝つきを良くしてくれたり精神状況を安定させてくれる

セロトニン(昼に分泌)というホルモン、体内時計を調節するメラトニン(夜に分泌)というホルモンが働くので、

この2つのホルモンが睡眠に大きく関わってくることが分かります。

ランナーはタンパク質が大切ですので、睡眠どうこうではなく、普段から摂取しておきたい食品ばかりですね。

自律神経を調整してくれるツボ

あまり書いてませんが、筆者は鍼灸師(国家資格)なので、最後に自立神経を調整してくれるツボをご紹介します。

⑤の外関(がいかん)というツボです。
手首中央(手の甲側)から指3本分上にツボがあります。

反対の人差し指または中指で5秒間柔らかく押してみてください。3~5回ほど繰り返します。

まとめ

睡眠不足が続くと、疲労の回復が遅れたり集中力が低下したり、

ランナーにとってとにかくマイナス要素しかありません。

これからもランニングを継続をしていく方は、走る練習だけではなく、

それ以外のことにも目を向けてみてはいかがでしょうか。

寝不足疲労蓄積ケガモチベーションの低下

まさに負のスパイラルです。

少しでも寝る時間を確保して、フレッシュな状態でランニングを続けていきましょう!

ABOUT ME
おしん
妻より遅くなった元福岡国際ランナーです(笑)自己ベストは2時間31分台。 2021年現在、37歳、1児の父。 高校まで野球部。その後、独学でマラソンに取り組む。いわゆる市民ランナー。 当ブログでは、初心者ランナーをメインに、これまで自分が培ってきたランニングのノウハウ、鍼灸師として痛みやケアについての解説を書いています。 千歳市のRunupという小さなランニングスタジオのマネージャー。