足のケガの中で膝の痛みに次いで多いのが、ふくらはぎや脛(すね)の痛み。
走り始めの初心者ランナーだけということもなく、ベテランランナーさんたちの中でも練習量が増えて疲労が重なり、ケガをしてしまうケースも多々あります。
この記事では、上記の障害が発生した際に、どういった対処をするべきか、またどのような予防措置を取っていくべきかをご紹介しています。
結論:足の筋力だけに頼った走りを卒業しよう!
足の痛みに関わらず、外傷でも無い限り、痛みのある部分が原因でケガをするということは考えにくいです。
端的に言いますと、ふくらはぎや脛(すね)に負担がかかっている動作を改善しなければなりません。
代表的なケガの種類
では、下腿(かたい)に多い障害について解説していきます。
①肉離れ
②シンスプリント
肉離れ
肉離れとは、筋肉の繊維が断裂することをいいます。
程度にもよりますが、結構痛みを伴います。
私も過去に数回経験しています。
肉離れの原因
原因は様々ありますが、オーバーワーク(やりすぎ)によって筋肉の硬直があったり、特に冬場など気温が低い状態においては、筋肉が冷えていることで断裂が起こりやすいです。
ウォーミングアップで身体をしっかり温めておくことも重要ですが、ふくらはぎの筋肉は「第2の心臓」と言われるくらい、血液循環のおいて重要な役割を担っています。
したがって、これらの筋肉に負担のかかる走りをすること自体、特に走る距離が長くなればなるほど疲労が早く溜まりやすいので、ここを軽視してはいけません。
症状の段階は3つ
肉離れには、3つのカテゴリーに分けられています。
1度(軽度)
多少の痛みはありますが、歩行も軽いランニングも出来ないことはありません。通常1~2週間程度で復帰できるでしょう。
2度(中度)
軽度より筋肉繊維の損傷が多く、内出血も明らかに分かり痛みを伴います。
損傷部には陥凹がみられます。
歩行時においても痛みを感じてくるので、ランニングも普段通りにおこなるのは、かなり辛い状態です。
順調にいって、完治までおよそ3~6週間前後がかかるでしょう。
3度(重度)
かなり激しく損傷が起こり、日常生活にも支障をきたします。
重度な損傷の場合、完治までに数ヶ月を要します。
こちらも中度と同様、損傷部に陥凹がみられます。
シンスプリント
シンスプリントとは、脛骨過労性骨膜炎といって、運動時などにおいて脛(スネ)の骨のまわりに痛みを伴う症状です。
痛む箇所は2か所あります。
①ふくらはぎの内側1/3辺り
②脛の前側
①②ともに運動時に鈍痛が起こり、特に①の症状を訴える患者さんが多いです。
筆者も経験してますが、痛いけど走れちゃうので結構厄介です。
シンスプリントの原因
・ふくらはぎにある腓腹筋(ひふくきん)・ヒラメ筋、脛の前にある前脛骨筋(ぜんけいこつきん)などの柔軟性が低下
・蹴りの強い走り方を続けたとき→足裏がしっかりと地面に接地できていない
・急な運動量の増加
などによるものが多くみられます。
疲労骨折の時もある
最初はシンスプリントのように炎症程度の痛みだと思っていても、場合によっては脛の骨が疲労骨折していることもあります。
中々見極めも難しく、初期症状ではレントゲンにも写らないことがあります。
妻は、以前シンスプリントだと思っていましたが、走っても痛みがどんどん悪化していたので、怪しいと思って病院行ったら疲労骨折と診断されました。
この時の様子は、朝起きた時からも痛かったり、階段から降りる時も痛かったようです。
思い当たる症状がある方は、1度整形外科で検査してもらうことをオススメします。
痛みを予防・軽減させるオススメのストレッチ
一般的なストレッチ
しっかりとふくらはぎの筋肉をストレッチしましょう
ふくらはぎ(足)のケガにつながる胸の筋肉を動かそう!
①両腕を上げる
②肩甲骨を内側に寄せるように両腕を下ろす(肘が肩より後ろへ)
胸部のストレッチをすることで、重心移動がスムーズになり、
足を蹴らなくても体が前に進んでいくことができます。
ふくらはぎが痛いからと、そこばかりケアしていて一向に改善しない方は是非トライしてみてください。
これは痛みを治すものではなく、ふくらはぎにかかる負荷を軽減させる運動療法です。
補足
歩行時でも痛かったりする場合は、出来るだけ早めに病院へ行き、
レントゲンやMRIなどの検査および診断を受けられることをオススメします。
そうしなければ、不安を感じたまま過ごすことになり、余計なストレスになるからです。
骨折などの場合は、動かさずに安静が必須です。
まとめ
多少の痛みがあっても走れるので、しっかりとケアをしていれば割と早く練習に復帰できます。
ぜひ今回ご紹介した運動やテーピングを実践して、快適なランニングを楽しみましょう。
痛み=休養という選択肢は最後に取っておいて、可能な限りトレーニングを継続していきましょう。
もちろん、何も対策せずに走りながら治していくのは難しいので、信頼できる先生に相談してみてくださいね。